ご利用者様への言葉の使い方
介護職や医療職の皆様がご利用者さんや患者さんへの接遇において、最も重要な要素のひとつが「正しい言葉遣い」です。コミュニケーションの基礎となる言葉を正しく適切に用いることがポイントにもなってきます。
幅広い年齢層の方や考え方の方がサービスをご利用されます。
初対面の方にお会いする機会も多いことでしょう。
誰に対しても失礼のない対応をするうえで基本となるのは、「敬語」をベースとしたコミュニケーション。
敬語は相手を敬う、また大切に思う気持ちを表現する重要なマナーであり、さまざまなご利用者さんとの関係構築を円滑に進めてくれます。
ついつい、和やかな雰囲気を言葉で出して相手をリラックスさせようとして、ご近所の方同士で使うような言葉や、友達や目下の人に使うような言葉など、俗にいう『なぁなぁな言葉使い』をされる方も多いと思います。
そのような言葉使いに対して、ご利用者さんの中には、こちら側の会話に表面上穏やかな返しをしてくださるものの、心の中ではそう思ってない方々、たくさんおられます。
会話の相手は言葉遣いで、「今までどんな風に社会で生きてきたのか」「今までどんな暮らしをしてきたのか」「どんな人間なのか」まで評価してきます。
言葉の使い方は、癖のものとなりますので、改善するまで少々お時間はかかると思いますが,是非とも改善していただきたいものです.
ヒント&ポイント
①相手の年齢に見合った言葉を使う。
②周囲の人に自分の言葉遣いについて指摘してもらう。
③普段慣れない丁寧な言葉に触れる。
④言葉遣いが綺麗な人と過ごしてみる。
⑤一度考えてから発言する。
仕事においては、言葉一つで大切な仕事を失ってしまうことも。ゆっくりなテンポで話しても良いので、普段から綺麗な言葉遣いを心がけましょう。
好感を持たれやすい、柔らかな印象を生み出す表現のヒントは他にもあります。そのひとつが「クッション言葉」です。
お願いやお断りをする際などにセンテンスに添えることで、丁寧な印象が大きく増し、好感度の高い表現となります。
例えば
質問をするときには「差し支えなければこれらを教えていただいてもよろしいでしょうか?」や、お願いをするときには「恐れ入りますが@@していただくことお願いできますでしょうか?」など、シーンにふさわしいクッション言葉のバリエーションを用意しておくとよいでしょう。
丁寧で正しい言葉遣いは聞いていても清々しく、患者さんの緊張や不安を和らげ、信頼感にもつながる大切なものです。
正しい言葉使い、柔らかな表現を心がけることで、あなたの配慮や思いやりをしっかり患者さんに伝えることができるでしょう。